晴れの日には夏の気配を感じるようになりました。
新緑が美しい季節、緑を満喫するなら山!ということで……
奈良は信貴山まで足を伸ばしてきました。
橋を渡れば、寅づくし!
幼いころに訪れた記憶はあったのですが、寅がいたことと橋が掛かっていたこと以外はあまり印象に残っていませんでした。
かなり山道なので、王寺からバスや車で訪れましょう。
開運橋というなんともおめでたい橋は、国の有形文化財。
なんでも建築の方式で有名らしいのですが、眺めも最高でした。
あら、こんなところにも寅が。なんだか微笑ましい気持ちに。
朝護孫子寺は信貴山の中に様々なスポットが点在しているので、ふとした道でもこんなに緑陰が美しいのです。
トップの大寅を拝んだあとは、本堂を目指してひたすら進みます。
道はそこまで険しくはないですが、やはり山なので歩きやすい格好で臨みましょう。
息を切らせながらも至った本堂に、またも息を呑みました。
闇の中で見つけたもの
本堂でお参りを済ませたあとは、ぜひ「戒壇巡り」に挑戦してみてください。
「戒壇巡り」とは心願成就の修行として、本堂の真下にある真っ暗な回廊を歩く、というもの。
100円で、闇の神秘を体験することができます。
本当に一寸先も闇といった様子で、自分という存在がとても不確かなものに感じられました。
回廊の途中には生まれ年にちなんだ自分の本尊がいらっしゃるので、いつもありがとうございますと伝えましょう。
そして最後に、大きな錠前がかかっているところがあります。
この錠前を探し当てることができると、本堂にまします宝珠に触れたのと同じ意味があるようで。
ひとつだけ、お願いごとをすることができます。
闇の中で深呼吸して、探してみてください。
闇のあとは、真っ青な空の美しさを、心から感じることができました。
山全部がものがたり
5月22日まで、奈良国立博物館にて信貴山縁起絵巻が公開されています。
展示と朝護孫子寺の各地を巡るスタンプラリーも開催中とのこと。
絵巻になるのが頷けるほど、山の各スポットに由来があって興味深かったです。
訪れたことがある場所も、再訪するとたくさんの発見があって。
私の記憶よりもはるかに、信貴山は全てがものがたりに満ちた場所でした。
行き会った方が、何度も訪れているんですと仰っていたのにも納得しました。
今度は「鉢が飛ぶ?」の空鉢護法堂まで頑張って登ってみたい……です。
読んでいただき、ありがとうございました。
ゆのじ