ひとひろ

日常より、もう少し深いところへ。ひびのこと、たびのこと、ならのことを綴ります。

ひとひろ

Monthly Log 【202208】

一気に過ごしやすい気候になり、ずっとこんな日が続けばいいのにと毎日言っています。
季節の変わり目、体調を崩しやすいですが、ついわくわくしてしまいます。
今月もゆるゆる振り返っていきます!

8月にできたこと

www.hito-hiro.com

ザジカヌレの奈良カヌレを食べる

奈良ゆかりの素材を使ったカヌレ!
ずっと食べたいなと思っていたら、夫がイベント出店のお知らせを見つけてくれました。
小さなお菓子にぎゅぎゅっと奈良が詰まっていて、どれも美味しかった!

山の日は信貴山朝護孫子寺に行きました。人生初、ご祈祷体験。

「インド映画とマサラのゆうべ」と題して、ナンを作りカレーを作り、『きっと、うまくいく』を観ました。
私は二回目の鑑賞でしたが、やっぱりめちゃくちゃ元気が出ました。疲れたときはインド映画に限る。

先月届いたメロン五玉がなくならないうちに、大きなスイカが二玉届き、果物で喉を潤す最高の日々でした……

今月読んだ本

今月読んだ本は七冊。
学生時代のように、夏の課題図書を決めて挑んでみました。

『思考の整理学』は学生時代に買ってから何度か挑戦し、いつも入眠剤になってしまっていた一冊。
何度も読み返している夫の勧めもあり、恥ずかしながら再挑戦してみることにしました。
記憶よりもずいぶん読みやすくすっきりした文章に驚きながら、やっぱり寝落ちたりもしながら、読了。
私も夫のように何度も読み返して深めていきたいなと感じました。

会社のディストピア化が進んでおり、上司が読みはじめた『1984』を真似して私も読むことに。
現在にも通ずる監視社会の描き方に、ぐっと引き込まれ、あっという間に読み終わりました。
実在、人間を人間たらしめるもの、思考の均一化など、深いテーマで構築された世界観をこの時代に描ききった筆力がすごい。
新訳の角川文庫版を読みましたが、表紙の絵がマルグリットの「人の子」という題ということに後々ぞくっとした震えを感じました。なぜか惹かれて見入ってしまう。
弊社にもビッグ・ブラザーがいると思っていましたが、本当はオブライエンだったのでは、と上司と感想を交わしあったのがよかったです。怖いよう。

今月触れたもの

大阪市立美術館「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」

楽しみにしていた展示に母と行ってきました。
現存するフェルメールの作品点数が三十五点しかないことを知らず、今回初めて知って驚きました。
(後で母から、昔一緒にフェルメールを観に行ったよねと言われたけれど記憶になく……なんともったいない)
メトロポリタン美術館展で観た『信仰の寓意』がとても好きだったので、オランダ絵画の暗喩的表現を色々と見られて興味深かったです。
『ニシンを称える静物』とか、静物画も一癖あって観ていて飽きませんでした。
絵画に興味を持つ以前からレンブラントが好きなこと、どちらかというと精緻な絵が好きなこともあり、全編通じて楽しめました。
そしてメインのフェルメール……よくここまで綺麗に修復できたものだと感動しました。
絵の中にいる感覚ではなく、カンバスに掛けた布でもう一つ世界の層を作る表現が好きです。

限定グッズがどれも沼で、物欲をこらえるのに必死でした。
ミッフィーのインクを買ってしまいそうになったけど、ぐっと我慢……
ステッドラーのペンケースもずるい……絵画教室用にと思ったのですが我慢……
そして近沢レースのハンカチを見つけてしまい、手紙モチーフのものを買ってしまいました。
気になっていた近沢レース、デビューを飾ることができてほくほくです。大事にするんだ。

あべのハルカス美術館「ピーターラビット展」

フェルメールを観に行った勢いで、はしご。頑張った!
うさぎをとびきり可愛く描くことにかけて、ビアトリクス・ポターは天才だなと思いました。
たっぷり原画が展示されていて、懐かしい気持ちで巡りました。
昔日本で翻訳本が出されたときの「太郎、次郎、三郎、ピー太郎」という衝撃の訳を見つけ、腹筋を持っていかれ、いまだに笑ってしまいます。
近沢レースのハンカチがこちらでもあると聞いていたのですが、さすがの人気で売り切れていました。残念。

奈良国立博物館『中将姫と當麻曼荼羅 ―祈りが紡ぐ物語―』

うっかりしていて最終日に駆け込み!
ピンクと蓮のコントラストが美しいフライヤーにずっと惹かれていた本展、内容も圧巻でした。
中将姫と當麻曼荼羅という絞ったコンテンツをじっくりと味わえる作り、奈良博ならではだとしみじみ。
薬草・奈良好きとしてツムラのくすり湯にお世話になっていますが、高畠華宵が描いた中将姫の広告が美しかった……
當麻曼荼羅にはいくつかの写しがありますが、どれもその時々のよさがあり、また保存状態の美しさにびっくり。
現地の公開に間に合わなかったのですがまた足を運びたいです。

奈良国立博物館『はっけん! ほとけさまのかたち』

中将姫展と同時開催だった、こちらの展示。
昨年から「ざんまいず」が登場し、夏休みの時期に子供も楽しめる展示が開催されていました。
今年もその流れと思い、足を運んだらめちゃくちゃ楽しかった!
小冊子が配布され、クイズラリーを楽しめるようになっているのですが、仏像をよく見ないと答えられない難易度がちょうどいい。家族でどれかな〜と会話しながら巡る姿がたくさん見られて、ほっこりしました。おじいちゃんおばあちゃんが一緒に参加していたのにもほっこり。
未だに混乱する「如来」「菩薩」「明王」「天」の見分け方や注目ポイントを分かりやすくイラストにしてくれていて、素晴らしいと連呼する私。
ちゃっかり全問正解のシールもいただき、大満足の展示でした。
子供の頃から仏像を学ぶ機会ができるの、とってもいいな〜!

***

さて、次の九月で、奈良に暮らしはじめて五年の節目を迎えます。
ミニマリストはどこへやら、ずいぶんとモノが増えたと気がつきました。
手始めに、大好きな文具の在庫があふれているので、ひたすらロルバーンとペンの消費に努めはじめました。
手放し手帳をつけながら、頭の中身をざらざらと方眼ノートにこぼしています。
いつになっても整わない諸々と向き合いながら、日々を楽しく乗りこなしていきたいです。
秋も楽しむぞ〜〜!