ひとひろ

日常より、もう少し深いところへ。ひびのこと、たびのこと、ならのことを綴ります。

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奈良の空を旅してみた

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奈良に来て、様々な体験を重ねています。
けれども怖がりで臆病な私はいつだって、新しい世界に挑戦するのが苦手です。
勇気を出して、今までなら絶対にやらなかったことに挑戦してきました。

奈良を空から眺めてきた

奈良に暮らしてはいるものの、まだまだ知らないことばかり。
角度を変えて、見たことのない姿を見てみようということで。
ヘリコプターで空に旅立ってきました。

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角度の変え方があまりにも急ですが、桜井市の旅行会社やまとびとツアーズさんが実施するツアーに参加してきました。
近鉄奈良駅から車で20分ほどの山の上に、奈良県のヘリポートがあります。
ここは警察航空隊や防災航空隊のヘリコプターが常駐しているのですが、民間のヘリの利用も受け入れています。
いつも面白いツアーを提案してくださるやまとびとさん、なんとここからヘリを飛ばすプランを作ってくださいました。

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体験は逃すな、という姿勢の夫に誘われたのですが。
谷瀬の吊り橋も早々に退散するほどの高所恐怖症の私です。
また、乗り物酔いをしやすいのではじめはかなり消極的でした。
でも確かになかなかできない体験だよなと腹をくくって、参加することに。

酔い止めを飲んで、万が一に備えて袋を用意して、震える手でサインを書いて……
ヘリが飛び立つその瞬間まで、震えて怯えて、格好悪い姿でした。
いえ、空の上でも「怖いです!」とパイロットさんに訴えていましたが。

レンズは久しぶりにTAMRONの28-75mmを連れて行きました。

見たことのない姿を

風が少しある日でしたが、山を越えるときの上昇気流で揺れたあとは、想像より大きくは揺れませんでした。
それでもジェットコースターにも似た浮遊感に、半分パニックに。
泣いても笑っても、空にいられるのはたったの十二分間。
楽しまなければ損だと、眼下の世界を眺めます。

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なんてこと。
奈良が美しい場所なのは知っているつもりでしたが、やっぱり美しいですね。

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薬師寺のふたつの塔が並び立つ姿も、はっきり見ることができました。
便覧の図で見る、伽藍配置を自分の目で見ていることに興奮しました。

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飛び立つ前に、垂仁天皇陵がオススメだと伺っていましたが、確かに。
前方後円墳をこのアングルで見ることってなかなかできないのではないでしょうか。
見事な前方後円墳、そして傍らにたたずむ田道間守。思ったよりも小さくて句読点のようです。
唐招提寺は思っていたよりも木々に囲まれているんだなあ。

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平城宮跡、やはりこれだけ広い場所が残されているのって貴重ですね。
大極殿も、復元された大極門(南門)も小さく見えるのが不思議です。

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東大寺も、正倉院も。
撮ってきた写真を拡大すると、土曜日なのに参道に人が少ないなあと、いささか切ない気持ちになりました。

そしてこの時期ならではのものも見ることができました。

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こげくさ山!
今年の山焼きは本当によく焼けたのが、上から見ても一目瞭然でした。
薬師寺の塔が完成し、興福寺の五重塔がまだ修復に入っておらず、若草山が焼けた後という条件が重なった、よいタイミングだったなと思います。

翼よ! あれが奈良の街だ

わあわあと言っているうちに、フライトの時間は終わってしまいました。
ヘリポートに再度降り立ったときの「生還した……」感といったら。
ふらふらでしたが、本当に得難い思い出を作ることができました。
空の旅に行けてよかった!
「一歩踏み出す勇気を」というフレーズを昔ブログのどこかに書いていましたが、まさにそれに尽きるなと思います。
これからも少しずつ勇気を振り絞って、様々な体験を重ねてゆけたらいいな。