ひとひろ

日常より、もう少し深いところへ。ひびのこと、たびのこと、ならのことを綴ります。

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【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(8)【奈良-十津川村/玉置神社】

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奈良について学び始めて、行きたいところがたくさんできました。
「でも……ここはなかなか行くのが難しいかな」
車の運転ができないこともあり、物理的な距離の壁が立ちはだかることもしばしば。
そう思って、いたのですが。

▼ これまでのお話 ▼

【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(1)【奈良-下北山村・十津川村】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(2)【奈良-十津川村/瀞峡】 - ひとひろ 【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(3)【奈良-十津川村/川舟観光かわせみ】 - ひとひろ 【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(4)【奈良-十津川村/吊り橋】 - ひとひろ 【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(5)【三重/丸山千枚田】 - ひとひろ 【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(6)【奈良-十津川村/上湯温泉・神湯荘】 - ひとひろ 【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(7)【奈良-十津川村/熊野古道 小辺路・果無集落】 - ひとひろ

さすがに無理だと思うことがあります

十津川村ときいて、まず行ってみたかった場所があります。
それは玉置神社という神社。
荻原規子さんの『RDG』という本で、主人公の少女が住んでいる神社のモデルになった場所です。
(小説は読みきれていないのですが……)
主人公がもう、めちゃくちゃ田舎育ち!という描写が印象的でした。
その舞台が、奈良・十津川村にあります。
ゆのじの中では野迫川村に次いで、行ける気がしなかった場所です。


[美しき日本] 奈良 十津川村玉置神社

物語の中の場所?

行ってみたかったけれども、小説の世界を見ていたら途方もない世界のように思えて。
まさか自分が訪れられるとは、夢にも思っていませんでした。
でも、どうやら行けるらしい。
もうすっかりお馴染みになった山道をゆき、なんとか駐車場にたどり着きました。
ここからしばらく歩いて、神社を目指すのです。
あいにくのお天気で、あたりは冷え込み、じっとりと靄が立ち込めています。

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幽玄の世界へようこそ

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友人と言葉を交わしながら、目にうつるものを追いかけながら進んでいたのですが……
単調に続く、同じような景色。
霧の中にけぶる、世界。

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小さな雫をつけた蜘蛛の巣が、まるで衣のように木の枝に引っかかっていました。

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本当にたどり着けるのだろうかと、一抹の不安すら浮かんできます。
でも、大丈夫でした。
体感時間がよく分からなくなってしまったのですが、きちんと本殿に到着しました。

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もやもやして、全容が見えない。

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玉置神社の「玉」に力を

本殿から少し上ったところに、末社玉石社がありました。
御神体は、玉。
その玉を求めてくる人もいるようです。

そんな由緒にほうほう、という間もなく。
玉置神社は玉置山の山頂に位置しているので結構上ります。
体力のないゆのじはぜえぜえと息を切らしていたのでした。
訪れる際は、ぜひ歩きやすい格好で。

自然の音がただただ、カラダを満たして。 冷たい木の肌に触れるとき、ココロがぞくっと震えて。
日常とは切り離されたような幽玄の世界が、そこには広がっていました。

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諦めないで、願うこと。
一歩踏み出してみれば、遠いと思った世界にも、案外行けるのかもしれません。
読んでいただき、ありがとうございました。

ゆのじ

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