最近ブログを知っている知り合いには「まだ私、6月の十津川村にいます!」とお伝えしています。
見どころも、伝えたいこともたくさんだった初夏の旅。
ゆっくりたどってゆきたいと思います。
▼ これまでのお話 ▼
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(1)【奈良-下北山村・十津川村】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(2)【奈良-十津川村/瀞峡】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(3)【奈良-十津川村/川舟観光かわせみ】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(4)【奈良-十津川村/吊り橋】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(5)【三重/丸山千枚田】 - ひとひろ
【おそとのええとこ】一歩踏み出す勇気を(6)【奈良-十津川村/上湯温泉・神湯荘】 - ひとひろ
万里の長城を越えて
「神湯荘」で穏やかな朝を迎えた一行は、豪華な朝食に舌つづみを打ちました。
ああ、ずっとここにいたい……という思いもありましたが、次の場所を目指すことに。
車に乗り込んで、険しい道を進んでゆきます。
ガードレールなどない、細い山道をうねうねと。
申し訳程度に置かれた石積みが、万里の長城のように見えました。
そうして、「果て」へとたどり着いたのです。
「道」の世界遺産
そこは「果無集落」(はてなししゅうらく)という小さな集落のあるところ。
山の上ではひっそりと、生活が営まれています。
そして果無集落を通っているのは「熊野古道 小辺路」(こへち)という道。
高野山から熊野本宮大社を目指す、巡礼の道です。
家の前に一歩踏み出せば世界遺産、というなんとも不思議な場所です。
山々に囲まれた集落は「天空の郷」とも呼ばれていて。
確かに、雲の上にぽっかりと浮かぶような、異世界がそこにはありました。
そこはさながら桃源郷?
訪れたのは、6月のこと。
今にも泣き出しそうな空のもと、紫陽花が咲いていました。
果無集落には、他にも花が溢れていて。
秋に咲くはずのコスモスが、凛と。
季節が入りまじる様子がさらに異世界のようで、桃源郷のようでした。
果てへゆくバスは
奈良交通バスの停留所がありました。
運行状況は、なんと月曜日に2本だけ!
それでもバスがここまでやってくるということが驚きでした。
一歩踏み出したなら、果てまで
一歩踏み出してみたくなった方がいたなら、お伝えしたいです。
果無集落まで、ぜひ一度は訪れて見てください。
雲の上にぽっかりと浮かんだその場所は、夢のような場所だから。
ああ、奈良にはまだまだ深い場所がたくさんあるのだなあ。
行っても行っても、行き尽くせない。
そんな魔に魅入られた体験でした。
読んでいただき、ありがとうございました。
ゆのじ