ひとひろ

日常より、もう少し深いところへ。ひびのこと、たびのこと、ならのことを綴ります。

ひとひろ

雨の日の奈良の楽しみ方 vol.1

梅雨はまだ明けないのか。
湿度に髪の毛は爆発し、身体は怠く重く。
雨の日はいいことがない。
そう思っていたけれど、雨の日でも全力で奈良を楽しむことができた。
ええ村、あります。久しぶりにそんな話。

雨の日の奈良の楽しみ方

針テラス

初夏、休日、天気は雨。
晴れ男と晴れ女だが、たまには雨の日もある。
天気予報を見て諦めてしまいそうなところ、レンタカーを借りて繰り出した。

まずは腹ごしらえ。
雨でも素敵なバイクがたくさん集う針テラスへ。
いつか行きたいと狙っていた、たまご料理のお店・IBURI-KOBOですこし遅めのモーニング!
卵かけご飯セット、かなり豪華で大満足。黄身がふたつもついてるよ。

針テラスを出て、雨の中を走って……

人文系私設図書館 ルチャ・リブロ

東吉野村へやってきたよ。
遠いと思っていたけれど、すぐだった。
雨音と、せせらぎの音を聞きながら川を渡る。

そこは、天誅組終焉の地。
人々の思いがつまった場所に、ひっそりと素敵な図書館がある。

ずっとずっと行ってみたかった、彼岸の図書館、ルチャ・リブロ。
人文系の本を中心に、ときに持ち主が読んだ痕跡を残した本たちを借りることができる。
館長のかぼすさんが人懐っこくお迎えしてくれたけれど、夫にばかり懐いていてちょっとさみしい。いきもの、特にお猫様に好かれない性質だ。
雨音を聞きながら、静かに本を眺める時間、これが人生に不足していた……と噛みしめる。
図書館に行くと、新しい自分が見つかるような気がする。同時に、自分の余裕のなさを見つめることにもなる。
深めたり、広げたりしたいのにできなくて、水たまりのような浅瀬をちゃぷちゃぷと歩いている自分。
少しずつ、ひとひろずつ、深めてゆけたらいいよね。
読みたかった本を借りて、ほくほく。
またここに来る理由ができた。

ひよしのさとマルシェ(道の駅)で東吉野村を舞台にした漫画『14歳の里山レシピ 東吉野で、いただきます。』を購入。
主人公の名前はルチャ・リブロの優しい司書さんと同じ。
とにかく旬のご飯が美味しそうな漫画だった。

ニホンオオカミの像

東吉野村まで来たならば、狼にもご挨拶。
最後のニホンオオカミが発見された土地である東吉野村。
川沿いに小さな像が佇んでいる。
水曜どうでしょうを見たら余計に見たくなったので、聖地巡礼した。

丹生川上神社 中社

上・中・下が三つの村に点在する丹生川上神社。
中社に行くのははじめてで、これでようやく全て訪うことができた。
水の神様が祀られており、雨の日に来ることになったのもなにかのご縁なのかもしれない。

しっとりと濡れた新緑は美しいよね。
奈良が好きだって気持ちがみちみちてゆくのが分かる。

東の瀧

丹生川上神社の境内からすこし歩いたところに龍神の滝があるらしいので、せっかくなので歩いてみることに。

あお。
奈良の深いところに湛えられている、このなんともいえぬ美しい水が本当に好きだ。

雨のせいか滝は勢いよく、清浄なミストをたっぷりと浴びたようになった。
こんな湿気だったら愛せる……かもしれない。

いつしか、雨脚は弱くなっていた。

空木

滝からの帰り道、雑貨屋さんの看板を見つける。
行ってみたかったお店だと思い出し、寄り道することに。

川のほとりにたたずむお店には、心ときめくものがぎゅっと詰まっていた。
ちょうど、うつわうたたねさんの個展をしていて「うちの朝ごはんのお皿の作家さんだよ〜」なんて話しながら眺める。
この日は朝食が遅かったので昼を抜いており、小腹が空いたのでおやつの時間にすることにした。

自家製のにんじんケーキやアイスクリームの美味しかったことよ!
川のせせらぎを聞きながら、ゆったりとした時間を味わった。
「ずっと水の音がしていたら自分は気にかかるかもしれないけれど、たまにこうして耳を澄ます時間を持つのはとてもいいよね」なんて言いながら。

グットウルフ麦酒

東吉野村、どこまでも満喫するよ。
ようやくメインの目的地へ! もはや寄り道もメイン。

ビール……

山羊?

ビール、ビール……

ようやく見えた!
駐車場から歩いているときの焦らされ感で、気持ちは最高潮にビール気分。
(運転手の夫には本当に申し訳ない&えりがとう)

たくさんの種類から悩んで選んで、いただきます。
明日香村のみかんを使ったビールを選んだら、めちゃくちゃみかんで美味しかった。

(夫よごめんね)

今度は近くのキャンプ場で宿泊して、夜にビールを飲みに来たいな。
奈良もたくさんクラフトビールがあるけれど、ずっと来てみたかった場所で、現地で飲むという体験ができて嬉しかった!
ぐっと、という名前もいいよね。喉越し最高でした。

やはた温泉

結局、東吉野村大満喫コースの一日となった。
思えば大事なところではおおむね雨がやんでいた。晴れ男と晴れ女は大満足で温泉を目指す。
全力で奈良を楽しんで、最後は温泉に入って帰るのがいつもの休日の過ごし方。

グットウルフ麦酒からも近い、やはた温泉へ。
リバービューが楽しめる、よい温泉だった。
お風呂上がりは、美味しい空気や緑、水の音で身体の中身を入れ替えた気分。心の洗濯ってやつ。

『雨の日の奈良の楽しみ方』というタイトルで、どんな観光案内の記事かと思っただろうか。
ええ村あります、のトラップに引っかかり、ここまでたどり着いてくれた人には感謝を。
東吉野村はきっと雨でなくても美しく楽しい場所なのだけれど、雨でもたくさんたくさん素敵な場所があった。
タイトルはvol.1ということで。
次は「ええ町あります」でお会いできたらいいなと思っている。

奈良が好きだ!