こんにちは。
おそとのええとことか言いづらいかも……と悩んで、またずいぶんとブログから遠ざかってしまいました。
心中穏やかでないこともありますが、季節の移ろいを少しでも書き留めておきたくてふらりとやってきました。
これは、すこし前になってしまった春のお話です。
どうしてもあなたに会いたくて
三月は去ると聞いていましたが。
年度末と春の気配で、どうにも落ち着かない日々を送っていました。
心の安定のために、ここ数年三月には桜休暇をとるようにしています。
悩む気持ちもありましたが、お休みをとりました。
どうしても行きたい場所があったからです。
都を間違えた女としてたまに話をしているのですが、私は学生時代から平安時代が好きです。
好きになったきっかけは古典の授業でとりあげた『大鏡』です。
とりわけ好きで、特別に思っているのは、菅原道真公。
だから北野天満宮に行きたくて。心が揺れて惑うときこそ、会いたいと思っていました。
推しの話は昔noteで延々書き綴ったことがあるので詳しくはここに。
久しぶりの上洛
どうせなら移動も減らせるし、と仕事帰りにそのまま京都に向かってビジネスホテルに宿泊。
眠るだけなのにわくわくして、すこし切なくなりました。
イノダコーヒーでたまごサンドのモーニング。ふわふわでとってもおいしかったです。
バスに乗ってまっすぐ目指すのは、もちろん北野天満宮。
何度か訪れているのですが、この日参道に立ったときが今までで一番感慨深かったかもしれません。
ぽかぽかとした春の陽気のもと、なんだか泣きたくなりました。
来たよ、ざねさん。お久しぶりです。
胸の内で呟いて、参道をゆっくり歩きはじめます。
北野天満宮
参道に何頭かいる撫牛も、世の中を反映してSIAA抗菌加工に。
心の中で何度も撫でました。
三光門と呼ばれる中の門は、今日も立派ですね。
最近花をいけた花手水が各所で見られますが、北野天満宮のそれは本当に美しいのです。 Twitterで知って見てみたかったので、ようやく念願叶いました。
胸いっぱいになりながら、なんとか本殿へ。
「尊い」ってあんまり言うことがないのですがこの情動はそれに近いのかなと。
手を合わせて色々なことを考えました。
名残の飛び梅、訪れる新緑の気配。
あたたかい光のもとで、好きなものに囲まれていることがありがたすぎて。
えもいわれぬ感情に支配されたまま、しばしぼんやりとしてしまいました。
そうです、この頃はもう桜が咲き始めていました。今年は早かったですね。
推しに課金して、ひとり境内でおみくじに興じたりもしました。
たっぷり一時間以上はいた気がする……
そうそう、余談なのですが北野天満宮の北側には文子天満宮というお社があります。
文子という女性が神託で「ここに私を祀れ」と道真公に言われたという由来がある場所です。
学生時代に、理解ある友人とそんな由来が!ときゃっきゃうふふしていたのですが、最近ようやく澤田瞳子さんの『腐れ梅』を読んだらまさにその文子の話でした……
解釈と脚色の仕方が面白く、ちょうど行ったタイミングで読めてよかったなと思いました。
うららかな春の日を満喫して、ようやく帰ろうと門に戻って目にした看板。
わりと本気で泣いてしまいそうになりました。
色々と考えるのがつらくて、どうなってしまうのかも分からないけれど、すごく救われました。
この日、ざねさんに会いに行けたことをよすがにしよう。
そしてまた、会いに行こう。
平野神社
北野天満宮の近くにある、平野神社。
桜が美しい神社なのを思い出して足を伸ばしてみました。
平成30年の台風で拝殿が倒壊したり、桜が折れてしまったりと大変な被害を受けられたのですが、無事だった桜たちはちょうど美しく花開いていました。
and C
もうひとつ行きたかった場所に足を運びました。
平野神社から道を渡ってすぐのところにある、and Cという古着と甘いもののお店です。
おしゃれな古着屋さんが気になるこの頃なので、行ってみたいなとずっと思っていたのでした。
お店の雰囲気が好みすぎましたし、素敵なお洋服がたくさんあってハッピーな空間でした。
カーディガンを買ってほくほくです。
お土産に金木犀のレモネードと、カルダモンとアールグレイのマドレーヌを買って鴨川沿いでのんびりひなたぼっこをしながら食べました。
おしゃれな瓶は、一輪挿しにしようかなと思って飾っています。
この春の日を心のよすがに
心の落としどころが分からない日々が続いています。
自分にできることをやるしかないのですが、暗い雲におおわれたような気持ちになることだってあって。
そんなときには、この春のうららかな日を思い出せたらいいなと思います。
北野天満宮に行ってきただけなのに、やたらと心の動きが激しい記事になってしまったのは、すみません。
おこもり期間は道真公の知識を増やしたりしながら、気持ちを高めていきていきたいと思います。
またゆるっと書きにきます。そのときまで。