ひとひろ

日常より、もう少し深いところへ。ひびのこと、たびのこと、ならのことを綴ります。

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【おそとのええとこ】新緑におぼれる【京都-北野天満宮】

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今年に入ってから、息を継ぐように推しに会いに行っています。
初夏の青もみじが大好きなのですが、一番好きな場所で見たいと思ってひそやかにお休みをとりました。

水無月の 夏越の祓する人は ちとせの命 延ぶというなり

いや、春に行ったところなのですが。
また北野天満宮を目指してしまいました。

www.hito-hiro.com

本当は6月25日の道真公の誕生日をお祝いに行きたいところなのですが、今回の目的をふたつに整理しました。
まず、6月30日に執り行われる夏越の大祓式に際してもうけられた、大きな茅の輪をくぐること。
くぐることで穢れや厄を落として、無病息災を願うのです。

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到着すると、門のところにすでに大きな茅の輪が!
まずはよいしょとくぐります。

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今回も花手水が美しかったです。
夏らしい装いで、涼しげな気持ちになれました。

本殿の境内には、ぐるぐるくぐる用の茅の輪がちゃんと設置されていました。
説明通りに、ぐるぐる……
合っているのか若干不安はありましたが、きっと穢れも厄も落ちてくれた、はず。
早くすこやかな日々が戻りますように。
夏越の祓、実は学生時代にレポートに取り上げるまで知らなかったのですが、夏が近づくのを感じられてとても素敵な行事だなと思います。
今年こそ水無月を食べてみたいな、と気持ちを新たにしました。

社務所では小さな茅の輪や、無病息災・雷除けを願った御札の授与もされていました。
雷は苦手だけれど、雷神のことを避けたいわけではないんだ!と謎の葛藤にとらわれてしまったのは、ほんの余談です。

新緑におぼれる

さて、すっきりした気持ちになったところで、もうひとつの目的地を目指しました。
境内の西側にひそやかに広がっている史跡 御土居(おどい)が6月下旬まで公開されているのです。
こちらは道真公よりもっと後の時代、豊臣秀吉公が築いた土塁の名残。
敵の襲来や、川の氾濫からしちゅうを守る堤防として設けたものが、北野天満宮に一部残っています。
夏の青もみじ、秋の紅葉の時期にだけ公開されています。

まだ紅葉の時期に行ったことがないのですが、ここに広がる青い世界がとにかく好きで。
もう書くより見ていただいた方が早いと思うので、写真をご覧いただければ……

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平日だったこともあり、誰もいない御土居をゆっくりゆっくり、散策することができました。
鳥のさえずり、川の流れる心地よい水音、ゆるやかな風の音に身をひたして。

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梅の木もいくつか植わっていて、まあるい梅の実に胸がときめきました。

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蚊に刺されそうになりながら地面に転がる梅の実を撮ったり。

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かわいい鴨たちを眺めながらにやにやしたり。女の子?がずっと塩対応でかわいかった。

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たけのこたけのこにょっきっき!って昔あったよね。
活きがよい筍、もとい竹たち。

何もせず、ただぼんやりと新緑の中をたゆたう。
その瞬間、私はとってもしあわせでした。

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いのちを少しずつ延ばしながら

絶対に自分がととのう場所だな、と北野天満宮に来るたびに思います。
そんな場所に安らぎをいただきながら、いのちを少しずつ延ばしていけたらいいのかなあ。
四季のうつろいがあり、それを味わう文化があるというのは素晴らしいことですね。
これからも日常のささやかな変化を愛しながら、なんとか生き抜いていきたいです。
とりあえず、水無月を食べるのを忘れないようにしよう。

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(到着して早々に、御神縁という単語にときめいてシャッターを切った、よこしまな生き物です)